Nu blog

いつも考えていること

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

スケッチ(春)

贔屓の力士が引退した。贔屓と言ったってただのファンだから、「推し」くらいのものだけど。度重なる怪我で休場を続けた最後の一年間、私が彼の姿を見ることはほとんどなかった。 時折報道で見かけても、数秒しか映らないから元気かどうかわからなった。だか…

フィリップ・オーディング『1つの定理を証明する99の方法』

フィリップ・オーディングの『1つの定理を証明する99の方法』を読んだ。 「もしもx3−6x2+11x -6=2xー2が成り立てば、x=1かx=4である」という証明に対する99の解法を示す大作である(x3はxの3乗を示してます)。 最初に示されるのは「証明 省略 □」である。…

スケッチ(朝の駅)

ある朝のこと、会社の最寄駅に着いた。 ホームでうずくまっている人がいた。 俺はエレベーターで振り返ったが、その人は見えなくなった。 改札でおじさんが俺の前に強引に割って入った。 改札機に紙の切符を通して、せかせかと去っていった。 隣はICカード専…

夫婦別姓Eテレドキュメンタリーの感想

「夫婦別姓“結婚“できないふたりの取材日記」を見た。Eテレのドキュメンタリーで、本当は2月13日の放送だったのが、地震速報で潰れ、2月17日の再放送が注目を集めることとなった。 https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/Z92N6V4P7Z/ 内容の…

スケッチ(ミッドナイト)

寒い夜に勉強をしていた。資格試験の教科書を広げ、ノートに要点をまとめ書き写していた。試験は三ヶ月後だ。教科書はあと半分残ってる。 ユニクロのヒートテックやスウェットを着て防寒していたが、ボロい社宅は寒かった。暖房をつけても、隙間から寒い空気…

「勉強します」がいつも答え

2/25号「週刊新潮」、古市憲寿氏の連載「誰の味方でもありません」188回において、「自分が『古く』なってしまったら……」と題し、森喜朗元首相による女性差別発言について論述されていた。 論旨をまとめると、 「1980年代には時の中曽根首相が「出産と育児は…

スケッチ(ふくらむちゃん)

感染者の拡大もあって、年末年始も実家に帰らず、そのまま二回目の緊急事態宣言になり、それがさらに延長されて、十一月の晴れた日に、実家に顔を出したのが逆効果で、里心のついた私は無性に地元の空気を吸いたくなって、二月の妙な祝日を利用して連休を作…

マーク・キングウェル『退屈とポスト・トゥルース SNSに搾取されないための哲学』

原題は『WISH I WERE HERE』。「私がそこにいたらいいのに」という高校英語で習った!みたいなタイトルである。 しかし、その原題が重要で、本書の確信を端的に言い表している。もちろん、邦題に掲げられた「退屈」も「「ポスト・トゥルース」もキーワードだ…

スケッチ(スキー)

スキー派は俺と清水さんだけだった。他の四人はスノボー派で、道中散々「教えてやるからスノボーにしろよ」等々勧誘を受けたが跳ね除けた。別にスキーは楽しいのだから、乗り換える必要などないのだ。下手に乗り換えて、こけまくったり、怪我したりしたら、…