Nu blog

いつも考えていること

日記

BSでやっていた伊藤野枝のドラマ「風よあらしよ!」を観る。稲垣吾郎演じる辻潤のダメっぷり、身につまされる。というのも、なんとも自分に重なるところが多い感じがある。新しい物好きだから、こんな扉もあるよ、あんな扉もあるよと覗き回ってみるものの、…

詩「測定」

長方形の机 整然と並んでいるようで ガタガタ 晴れた日のことしか記憶にない 土埃の中を走って 砂利を食むのも厭わしくなかった 側面の薄汚れたスニーカーが 何十個も並ぶ場所で 測られることに慣れて 革靴の先が 朝日を受けて光る今日も 全人格を測定されて…

日記

「パンと音楽とアンティーク」へ行く。なんじゃそりゃ、というタイトル。でも、それがいい。 パンをたらふく食べつつ、音楽はミツメや寺尾紗穂、柴田聡子などを聞き、ヴィンテージの古着、家具、時計などを見る。楽しい。 2日間開催の初日しか行かなかったが…

詩「期待」

生きること 死ぬこと 穏やかでありますように 食べること 眠ること 穏やかでありますように 触れること 聞くこと 穏やかでありますように 読むこと 書くこと 穏やかでありますように 歌うこと 踊ること 穏やかでありますように 産むこと 育つこと 穏やかであ…

日記

『PLAN75』を見た。 確かになーと思ったのは以下。 ・自ら死ぬことを選べる制度、PLAN75の利用にあたっての細かい設定で、支度金が用意されることや、至れり尽くせりなリゾートプランがあること、反対にお金のかからない集合プランがあることなどはいかにも…

詩「充足」

座って珈琲を飲む 人よ さよならと右手を上げる 人よ 朝日浴び深く息を吸う 人よ 右肘をつき寝顔を見守る 人よ 赤ら顔で舟を漕ぐ 人よ 走りたくて走り出した 人よ 恋人の頬に手を添える 人よ

日記

「ちむどんどん」で、中原中也が取り上げられていて、今年って中原中也の生誕または没後何年みたいな当たり年だっけか? と思うと、まったくそんなことはなかった。 正直(しょうじき)、物語の展開と中也がそんなに華麗にリンクしているわけでもないから、誰…

詩「平米の算段」

一平米増やすためにいくら払えばいいのか計算して嘆いている まだ明日は来ないからあと何回か検算できる 朝早く来て 昼食も取らず 夜まで働くと 体がパサパサになるし 眉間のあたりがモワモワするので 相当労働に向いていない 君の靴が散乱し 僕の本が積まれ…

日記

井戸川射子『遠景』。あ、これは言葉がたくさん、溢れているぞ、すごいやつだ。 フジロック配信。 Vampire Weekend。 音響トラブルもなんのその、ベスト盤って感じのセトリに大興奮。素晴らしいリズムがノらせてくれる。最高でした。 折坂悠太。 昨年、政府…

詩「地の塩」

夜の雨 傘をさし 濡れる足元 赤色灯の揺れる道路 先生が読んでくれた 聖書の言葉 考えても 意味わからない 母の作った晩ご飯を 覚えていない ウィークエンドの 予定は知らない こどもだ まだこどもだ まだまだこどもだ 夜の雨 傘で受ける風 胸元まで濡れて …

日記

選挙演説中、白昼、衆人環視、いや警備さえある中で、政治家が、元総理が撃たれ亡くなったことは、その政治家を支持していなかったものの、というかまあ、はっきり言ってその政治家のことをずっと苦々しくさえ思っていたものの、ショックな出来事だった。 三…

詩「煩悶」

通学路から 一本入った道の交差点で 君を待つ 電信柱に背中を預け 本を読む 寒くもなく暑くもない五月 昨日降った雨の作った水溜りから 春の匂いが立ち上っている カーディガンの袖を捲り 七分丈にしている 君があと どれくらいで来るかわからないから 物語…

日記

最近、中原中也のことを考えていた。 中也は三〇歳で死んだ。 渋谷や下高井戸、高円寺や西荻窪などに住んでいたことがあるという。最近の自分の行動範囲と近くてドキドキする。 中也は文士同士の付き合いの中でたくさん悪態をつき、絡んだ。故郷からの仕送り…

詩「明日の練習」

小さな餃子を百個食べる ラグビー選手 膝の裏から日差しの匂いを立ちのぼらせて 明日の練習のことを考える ベランダから夕日を眺める サッカー選手 雨が降るねと好きな子にLINEして 明日の練習のことを考える ピアノの下の隙間に落ちたパズルのピースを…

日記

何年かぶりに風邪を引いた。微熱、腹下し。コロナも気になったが、受診したら「風邪やね」ということで、薬を飲んだらすぐ楽になった。よかった。まだ病み上がりで、どことなく本調子ではない感じに、年齢を感じる。子供の頃なら、風邪の翌日も走り回ってた…

詩「朝の呼びかけ」

ねえ実は ぼくだってずっと不安なんだって 言えないなあ このやり方で 洗濯機や電子レンジの メンテは十分なのかとか 来年の今頃には 我が家は埃まみれなんじゃないかとか そんな程度の不安だけど 一秒一秒 欠かさず 抱えてる 漠然とした不安からは もう目を…

日記

① 柴田聡子のライブに行った。inFIRE、つまりバンドセットの柴田聡子を見るのは、三年ぶり。めちゃくちゃかっこよかった。まさかアンコールで「しばたさとこ島」を全部弾き語るとは……。 いまさらながら「ようこそ」の「ひとりぼっちのふりしてたけど そんな…

詩「夏」

十年前に死んだ犬に鼻の頭を舐められた べろのざらつきとよだれのあたたかさ 夢だねえと母に言った 母もまた十年前に亡くなっているから みんな久々に会えたねえと僕は言った 先週は雨続きだった 明日からは夏 と天気予報 去年着てたTシャツを 今年も着よう …

日記

いろいろありまして、前から買いたいぞーと思ってたら本をたくさん買ったんです。 オセアノ号、海へ! 作者:ボワロベール,アヌック,リゴー,ルイ アノニマスタジオ Amazon ナマケモノのいる森で 作者:ソフィー・ストラディ アノニマ・スタジオ Amazon カステー…

詩「記憶」

ソファに横たわり 眠った夕暮れ 母のかけてくれた毛布のぬくさ 青みがかった夜の終わり 霞がかったおぼろげな記憶 生きているようで 死んでいるような 不確かさと不確かさの間 かろうじて勤務し かろうじて米を食べ かろうじて劇に興じる あなたの声が聞こえ…

日記

4月末から5月頭、寒い日が続く。こんな日が続いた挙句、いきなり暑くなるのだろう。何回もそんなことをやってる。 ダミアン・ハーストの桜を見た。正直なところ、何が何だかわからなかった。会場の親子連れやカップルらは「私はこれが好き」「一番色鮮やかだ…

詩「待機」

ショッピングモールの駐車場の途中にショッピングカートが放置されていて真夏の光を浴びて気持ちよさそうショッピングカートがショッピングしていないのだからサラリーマンの私がサボっているみたいなもんでそりゃあ大抵は気持ちいいだろう ハトが羽なんてな…

日記

環境の変化に伴い、通勤が地下鉄から地上を走る路線になり、職場までの道のりも地下道から繁華街を通り抜けるルートへと変わった。朝の繁華街は、私とすれ違って駅へ行く若者らの余韻に満ちて、遙かなる希望を感じさせられる。夜の繁華街もまた活気づいてい…

詩一篇「現在地」

○現在地 もう大人だというのに もし宇宙が無限なら 夜空は星の光で満たされる というパラドクスを 理解できないでいる 昔のことを思い出そうとしても 手のひらからこぼれて消えてゆく 苦笑いが取れない顔になった 三つの扉から 一つを選ぶ 後の二つのうち ハ…

日記

無料公開中のゴールデンカムイを読んだ。めちゃくちゃ面白くて、数日で一気に読んでしまった。たくさんいるキャラクターひとりひとりが魅力的な上に、敵味方が入れ替わり、混じり乱れるエキサイティングなストーリー展開。痺れる…。お気に入りは谷垣ニシパと…

詩「断片」

今ここにいることの 宙ぶらりん 宇宙に浮いてる地球 地上に浮いてる私 遅刻するより早く着いて そしてあなたを待っていたい 早く着くより少し遅れて そしてあなたに一言軽く謝りたい 悪びれることなく 美術館の入り口まで 引っ張ってあげたい いつかの 書道…

日記

吉祥寺パルコでやっていたZINEフェスティバルに行く。前日の寒さから一転、暑い。いろいろな人の話を聞く。面白い。日記本を買う*1。そして、Good Movie Clubという映画好きな人たちのラジオを知る*2。家に帰って、『花束みたいな恋をした』について話す回を…

詩「風」

雲ひとつない青空に下半分欠けた月の見える朝大きな犬がてとてとと散歩するのとすれ違った狼のような耳をして従順に飼い主のそばを歩いてた私の前をゆく翁が落ち葉を踏みながら石段を登っていたひとつまたひとつ登る格子柄のジャケット羽のついた帽子翁の尻…

日記

こんなにも書くことがないとは。 サントリー美術館の正倉院展にもBunkamuraのミロ展にも行ったのになあ。TOTOミュージアムのSANAA展も観た。 山下賢二の『ガケ書房の頃 完全版』を読んでじわああっとじーんときたりもしたし、川上未映子の『あこがれ』もよか…

詩一篇「旅」

○旅 僕らは突然旅に出る 西の方へ 新幹線に乗って まじめくさった顔をして 腹の上で手を組み 苦悶した表情で眠る 静岡を超え 名古屋を過ぎて 京都に着いた 風呂に入って 食って寝る 旅先で見る夢 空を飛ぶ夢 祖父母と蟹を食べる夢 見慣れぬ朝 大きな窓 乱れ…