Nu blog

いつも考えていること

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

生き物の気配

今年の春先、どこからどう紛れ込んだのか、押入れの中にネズミが入り込んでしまった。とつぜん、木をギリギリと押すような、削るような音がした。初めは、隣の家の人が何か騒いでいるのかと思ったが、違かった。 ネズミが押入れから出られなくなっていたのだ…

靴紐を結ぶ

靴紐がよくほどける。ほどけるとは、解けると書く。そんなことはどうでもよい。 ずっと昔から、何度上手な結び方を調べても理解できないし、覚えられない。 歩いてると、突然に解けた感覚がする。靴の中を足が滑って、紐がビャンビャン当たるからだ。 都会に…

TRANS–KOBEの感想(グレゴール・シュナイダーの作品の感想!)

神戸ビエンナーレがいつのまにか企画ごとなくなっていた。 2007年から始まり、2015年まで5回開かれたアートイベントで、私は2011年から3回、訪れたことがある。 コンテナの中に作品を展開させたり、海沿いの公園に作品を散りばめたり、寂れた高架下で作品を…

柴田聡子とmomを観る

多摩センター駅まで、CINRAのイベント、NEWTOWNへ行った。 お目当ては柴田聡子、そしてmomである。 できればカネコアヤノも観たかったが、翌日のトリだったため断念。ツイッターによれば、かなり良いパフォーマンスだったそうな。悔。 多摩センターには初め…

若者のすべて

若い男の子が可愛らしくて仕方がない。 先日二十五歳の後輩社員と飲んだ。前日いきなりメールしてきて「明日飲みましょうよ」なんて送ってくる。この誘い方もまた可愛いんだ。 自分が同い年の頃、そんな可愛いマネできなかった。三〇歳となった今に至っても…

文庫本のこと

冬、室内に暖かい日差しが射し込んでいるのを見ると、ロートレアモン伯爵の『マルドロールの歌』を読んだ時のことを思い出す。 なぜ、その本を手に取ったのか。家の本棚に残した本は、たいてい思い入れがあるので、本を手に取った時のシチュエーションを思い…

終・ラグビーW杯鑑賞記

ラグビーW杯が閉幕した。 一生に一度。このキャッチフレーズが大会をずっと引っ張ってくれたように思う。 現在のところ、W杯はラグビーの魅力を最大限引き出してくれる最高の舞台であり、その魅力を「日本初」というシチュエーションがさらに引き立ててくれ…

現状維持のススメ

かつて爆笑問題が文筆家と対談する『爆笑問題のススメ』という番組をやっていた。 ダウンタウンがミュージシャンならこちらは文学だ、というアンチテーゼ的なところも多分にあったのだろう。 真鍋かをりが出ていて、当時の文学少年達は皆真鍋かをりファンだ…

帰りたいと思う時

家を出る時に「家に帰りたい」と呟いてしまう。家が大好きなのだ。 自動車の教習所で、車に乗った時は自分の身体が大きくなったと思いなさい、と指導された。十八歳の社会学部生・私は「身体の拡張や!」とマクルーハンを想起して歓喜したものだが、教官は何…