Nu blog

いつも考えていること

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『とんかつDJアゲ太郎』

『とんかつDJアゲ太郎』を公開初日に観た。 そもそも2017年11月に発刊された最終巻で実写映画化が発表され、その後なんの音沙汰もなく、丸2年が経過。定期的に「アゲ太郎どうなったんだろうね」なんて会話を夫婦でしていたところ、2020年1月末に突然公開の報…

スケッチ(次男)

抗がん剤治療や、結果として必要となった手術による入院など、私が乳がんになってから、次男が料理をするようになった。 ついこのあいだまで、甘えん坊だった小さなあの子が包丁を持っていると思うだけで、私は心配になってしまう。けれど、抗がん剤を受けた…

ロバート・ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』感想

無政府状態よりは国家があった方がいい。 国家が拡大することは避けた方がいい。 みんなにとってのユートピアは最小国家が共通項である。 シンプルに言えばそういう本であるが、中身は諸権利にかんする割と細かい考察などを含むので素人な私の読みでは理解し…

スケッチ(冬の訪れ)

妙に感傷的なナレーションのニュース番組が、乳児遺棄の事件を報道しているのを、サウナ室で汗をダラダラ流しながら見ていた。画面には「就活中の女子学生」「空港で出産後殺害?」「乳児を公園に埋める」といった扇情的なテロップが、赤や黄などの警戒色で…

「性差の日本史」展感想

「性差(ジェンダー)の日本史」展を観に、佐倉の歴史民俗博物館へ行った。 「1968年」展以来だから、3年ぶりである。相変わらず佐倉駅前は閑散としており、道中は牧歌的だった。歴博の佇まいにも変わりなく、3年ぶりではなく、数週間ぶりに訪れたような気分…

スケッチ(東京)

先生の話を聞くと、いつも「ああ、この人はこの場所が好きだと言いながら、東京で過ごしていた時のことを懐かしく、愛おしく思っているんだ」と明らかに思ってしまうのだった。 私も、私の両親も、東京から特急で二時間弱のこの町のことから離れて暮らしたこ…

岡野大嗣『たやすみなさい』感想

岡野大嗣の『たやすみなさい』を読んだ。 写メでしか見てないけれどきみの犬はきみを残して死なないでほしい ぼくの聴く音楽こそが素晴らしいと思いながら歩く夜が好きだよ 渡っちゃえ、って渡った信号を渡りきるまできみと笑った たのしみにしてたライブの…

詩(無題(コンビニから出ると…))

コンビニから出るとどこかから音が鳴っているのが聞こえた。その音は車の扉を強く閉めた時のよう思えたが、人を殴る音あるいは口径の太い銃がぶっ放される音のようでもあった。そんな物騒なことがこの町であるはずないと自分は薄々勘づいていたが、銃は別に…