Nu blog

いつも考えていること

日記

江戸東京たてもの園に行く。タイルに関する特別展示が気になったので。それほど広くない会場ながら、知識満載でとてもよかった。多治見のタイルミュージアムでの知識もあったからかもしれないが、タイルっていいもんですねえ。

同園内のさまざまな建物も見学。すごい施設だ。前川國男邸、めちゃくちゃモダン。住んでしまいたい……。

 

朝ドラ「舞いあがれ」が大団円。さまざまなことにチャレンジして、すべて成功させてゆく主人公という、朝ドラヒロインらしさ満開で、最終的な満足度は高かった。ガンガン成功していくパワフルさにはやや不満を覚えるけれど。いずれにせよ、大河内教官とタンゴチャーリーちゃんのことは忘れたくない。

それにしても、ドラマとして半年は長いのではないだろうか。今回も、一部のパートに長い時間をかけて描いた割に、物語としては中だるみのように感じられることがあった(恋愛系がだるい、という私的な好みもあるか)。前作「ちむどんどん」にいたっては終始中だるみみたいなものだった。

Twitterでの盛り上がりを気にして、イベントを起こすことで物語をドライブさせることが当世流であることがよくない。一人の人生に25回もイベントはない。茫洋と過ぎる日々の中での悩みや会話、ふとしたきらめきのなかを私たちは生きている。

ために、15分ぶつぎりを五回単位で25回繰り返し、全体としてひとまとまりの物語を作り上げるのは、尋常の芸当ではない、というか土台無理なことと感じる。

年に2作という大作路線をやめて、年4作にするのはどうだろうか、とおもう。あるいはやっぱり、カムカムエブリバディ式に、複数人の人生を描くのが、妥当な25週間の使い方のような。

『らんまん』は、2週目も子役パート。男性主人公というのは環境に恵まれすぎているうえに加えて天真爛漫キャラ、愛されまくり無双状態なので、そんなものを見せつけられると、イライラするのだが、そんなことでイライラしてはいけない。再放送中の『あまちゃん』の愛されなさよ。ダメな人がダメを脱しようとしたり、もがいたり、それでもダメだったり、なにかは達成したりする。そういう物語を希望します。わたしはダメな方の人なので。

 

あまりにもすてきなラインナップだったので、はるばる神戸、というか三田、しかも山奥にそびえたつ西日本最大級?の道の駅までKOBE SONO SONOというフェスに行く。四月初旬、あまりにも寒くて、フェス終わり、夜から翌日にかけて体調を崩したのは悪い思い出。とはいえ。

Chilli Beans。

ようやく目撃する。音源から感じる印象と同じで、演奏は達者で、曲もかっこいいし、メンバー一人ひとりの立居振る舞いも人を惹きつけるものがある。これからどんなバンドになるのかが楽しみだが、反対に言えば、まだバンドとしての核は見えていないようにも感じた。どうなっちゃうのだろうか。

never young beach

ひさびさに見たのだが、MCで今年初のライブと言うから驚いた。そして披露された新曲の歌詞の暗いこと。「帰る場所がない、あなたのところに帰りたい」とか「一人で暗い部屋にいて寝られない」とか、あるいはSNSなどの匿名の声に対して「自分の声で話せよ」といった歌詞もあった。

それだけなら別に、ネガティブなことを書いただけとおもうくらいなのだが、メロディが一方的に明るいのが気になった。昔のテレビや歌謡曲を下敷きにしたのではないだろうかと推測されるメロディが続くのだが、それはオマージュというよりパロディ的な奏で方に聞こえた。

あまりにも悲痛な「叫び」のようで、どう捉えればいいのか。これまでも悲しい気分に寄り添う曲をたくさん作ってはいるけれど、私的度合いが異なるように思えた。

そのうえ、もっと悲しく思えたのは、それら新曲のことを「みんなの知らない曲」と称し、バンドの代表曲のことを「いまから知っている曲をやるよ」と紹介したこと。そんな言い方をしてしまうほど、あのすばらしい代表曲が安部さん本人にとって遠いものになってしまったのだと感じた。

実際、観客はその「知っている曲」で大盛り上がりしていたのが余計に切なかった。

そんな思いが去来して、サポートメンバーおふたりのギターソロを聴きながら、かつて松島さんと阿南さんがここを弾いていたことを思い出して、不意に涙が出た。

安部さんはもう、あの三本ギターを再現できない。その喪失感はもしかすると、ものすごく深く暗いものなのかもしれない。

そんなことを思った。

いや、これは妄想だ。安部さんはそんな感傷的ではなく、明るく前に進もうとしているかもしれない。

これは私にとっての深く暗い喪失でしかない。「明るく、無邪気な音楽をしていたネバヤン」という像を勝手に描いて、勝手にそれがなくなった、と私が考えているだけなのだ。

私が勝手に失ったもの。それは、たとえば「あまり行かない喫茶店で」における「あなたと二人 街を出ようか/小さな家を買って/部屋にはピンクの ペンキを塗って/庭には犬を 走らせよう」という歌詞に見られるようなアドレッセンスさ、青年期特有の無限の夢と希望。そこに3本のギターが織りなすどこかなつかしいメロディがからみ、さわやかに発散されていく勢い。そんな「初期ネバヤン」(むろん、私の勝手な妄想である)に見た魅力を、私が歳をとったことにより、失ったのであろう。そんな私の喪失感を、勝手に安部さんに押し付けてもしかたがない。

しかし、青年期は終わる。叶えてしまったことや叶えられないとわかったとき、どう振る舞うか。

いついつまでも、そのころの音楽をやり続ける、メンバーが変わってもやり続ける、というのもひとつの道だろうし、ビジネス的にも悪くないはずだ。

あるいは、細野晴臣らのような先達のように、自身の音楽を追求すべく、孤独な、プロジェクト的な音楽家の道をゆく、というやりかたもあるだろう。

安部さんはそんなこと、とっくに考え終わったのかもしれない。ずいぶんまえにソロ音源もリリースしていたし。

もう考え終えたのだろうと推測するからこそ、新曲として謳われた、心象風景の漏れ出たように聞こえる歌詞を耳にして、勝手ながら、本人の精神状態を心配してしまう。

明るくなくていい。元気でなくていい。他人の期待に応えなくていい。この歳になって、ほんとうにそういうことを強く思う。

ミツメ。

ギターのアレンジがものすごくて、ノイジーなまでにギャンギャン鳴っていた。最後、演奏を終えた川辺素さんがみんなの音が鳴り終えるのを呆然と見ていたのがなんだか心に残った。

トクマルシューゴ

あまりにも迫力のあるライブで、格の違いみたいなものを感じた。人を楽しませるために、自分の納得できる楽しさを追求する。これに尽きるのだな、などと思う。

折坂悠太重奏。

MCで、この重奏体制のラストライブであることが告げられて、なかなか貴重なところに立ち会えたなとおもう。

寒すぎてくるりを断念。けっきょくその夜、体調を崩したので見てもよかったのかもしれない。上海蟹など有名曲をやってくれたみたいだし、ちょっともったいないことをしてしまった。でも、たえられないほど寒かった。

 

ラグビー

最終試合を前に入替戦のチームが確定。第15節の金曜日にスティーラーズがライナーズに2点差で負けたため、あやうく、ダイナボアーズ、ブルーレヴズ、ブラックラムズの4チームが勝ち点25で並び、その結果得失点差では最もマシなブルーレヴズが入替戦になるという「え、嘘やん」な展開がありえたところ、それを上回る劇的な展開。

まず、ブルーレヴズがワイルドナイツに完勝。たしかに第2節で1点差まで迫ったのはたしかなのだが、いやはや。なお、ワイルドナイツ攻略には、完璧なセットピース、エリア管理、パーフェクトなディフェンス、加えてちょっとした運(というのが失礼であれば、流れ、と言い換えてもいい)が必要ということが明らかになったとおもう。スピアーズよ、しっかりと準備をしてくれよ、とおもうが、どうも心許ない。攻撃的なチームはワイルドナイツには勝てないのではないかなあ。

話を戻して、その結果ブルーレヴズは入替戦から一抜け。さらにブラックラムズヴェルブリッツ相手に2点差の敗北、結果入替戦回避。この2点差も劇的でした。雷雨が止まなければ、12点差の敗北もありえたし、レフリーが梶原さんでなければ、この結果はなかった気がする。レフリー批判ではなく、ブラックラムズがレフリーをうまく味方にできた時間があった、という意味合い。

スティーラーズダイナボアーズに勝っているため、勝ち点で並ばれたとしてもその時点でダイナボアーズが下位となるため、ダイナボアーズの入替戦が確定。ダイナボアーズも、第11節以降いいところがなかったのがよくなかった。一つでも勝ち点が取れていたら、というのを第15節になって言っても遅い。魅力的なチームなだけに、しっかり残って欲しい。

入替戦確定のグリーンロケッツについて。全試合に先発フル出発しているレメキ・ロマノ・ラヴァという人はすごい。個人の記録であるボールキャリー、ゲインメーター、ディフェンス突破、オフロードパスのランキングに顔を出している。偉大ではあるが、チームとしてはいかがなものか。

ライナーズはやっとフィフィタが元気になったが、うーん。スティーラーズが悪かった、ということでもあるから、なんともだ。セフォはいいですねえ。マシレワのいないところをしっかり埋めている。

プレーオフ進出の4位争いはイーグルスブレイブルーパスイーグルススティーラーズに、とにかく勝てばよいが、万が一引き分けor敗北ならブレイブルーパスの勝利で勝ち点がひっくり返る(こまかくいえば7点差を超える敗北かつ引き分けでもアウト。そのほかの可能性はまあいいや)。とはいえブレイブルーパスの相手はワイルドナイツ。完敗からの修正を胸に誓う王者というのは、たいてい強い。どこまで対抗できるか。

万が一ワイルドナイツが2連敗となるとスピアーズの首位の可能性が出てくるのは想像するだけでワクワクするが、まあ、落ち着いて。第16節を楽しみにしたい。

 

国立近代美術館に重文だらけの展示を見に行く。エロシェンコ像がなんか記憶に残っちゃうけとわ、あれがどう重文なのかは理解できてなかったりする。いつもは4階におわす龍に乗った観音さんが1階にいてあ、どーもどーもってな具合。あれツボにハマるんですよね、なんでなんでしょう。よくわからんのですが。あと、漣ってやつも最高でした。中之島美術館で見たような朧げな記憶もある。

 

うん、なんか、3〜4月は疲れたけど、楽しかったな。よかったよかった。