Nu blog

いつも考えていること

スケッチ(路上喫煙)

マンションの脇にある階段は、確かにこのマンションの敷地ではなく公道だから、毎週水曜日と金曜日の20時頃に、小太りのおじさんがタバコを吸っていても、この地区には路上喫煙を防止する条例がないので、何の問題もないと言えばなんの問題もないのだが、マンションの自治会に「タバコのにおいが部屋に入ってくる」「洗濯物ににおいがうつる」と意見が出されてしまった。

自治会での議論では「今のところ吸い殻の処理もされているので問題ないが、同じ人だけでなく他の人まで吸い始めればどうなるかわからない」とか「副流煙の問題はどうしたってある、このマンションに入るためには絶対に通る道だから配慮が必要」とか「20時頃に帰宅した際、男性の背中がみえるとどうしても怖い気持ちになる」というような、論調は喫煙者への批判で占められて、私は「タバコくらい吸わせてあげてくださいよ」という意見を押し込めてしまい、自治会の総論としては、とりあえず階段に面したマンションの敷地内に「路上喫煙は控えてください」という旨の看板を出すことになった。

それからの数週間、私は仕事が忙しくて20時頃に家に帰れず、かの人がいなくなったかどうか知らないままであったが、自治会の人に聞いたらば姿を見なくなったらしい。

まあ、良かったんでないの、と風呂に入りながら煮え切らない思いを反芻していた。かの人はどうしているのだろうか。いづれこの市においても路上喫煙防止条例のようなものが制定されるのだろう。