Nu blog

いつも考えていること

プール開き

寒い夏ってのはあるけれど、暖かい冬ってのはあまり聞かない。

暖冬だといくら言われてても、絶対寒い。寒い夏はカーディガンを羽織るけれど、暖冬だからといってコートを着ないなんてことはない。どうしたって着る。

今年は七月中旬の最高気温がニ四度だった。おまけに雨も降って寒かった。しかしこんな寒いのは東京など関東近辺だけらしかった。天気図を見ていると、東京以外は最高気温三〇度だったりした。

 

東京に住み始めて八年目になる。東京が特別好きってことはない。かといって、そもそも生まれ育った兵庫県が好きなわけでもない。どちらも、ほどほどに愛着があって、執着するほどのことはないけれど、それ以外の土地にいるよりホッとする。あるいは過ごし方がわかる。

それ以外の土地にいると、どうしよう、ああしよう、いや、こうしようよと頭の中がうるさくなる。旅行じゃなければ、こんな不安に耐えられる気がしない。

でも兵庫県も広いので、たとえば丹波、篠山、但馬地方に行っても戸惑う。というか、神戸以外では大抵戸惑う。実は、実際住んでいた西宮や尼崎にいても、戸惑う気がする。身近すぎて、何があるのかあんまり知らないのだ。電車に乗って、神戸に行っちゃう気がする。あるいは梅田に行くだろう。大阪じゃないか。まったく。

東京だって広い。青梅なんて行ったことない。あるいは北千住とかも行ったことない。行ったことない場所の方が多い。でも大丈夫。

 

七月中旬の寒い夏の時分に、アクア東中野という銭湯に行った。

プールのある銭湯だ。

寒い夏なのに、裸でプール開きである。おじさんが平泳ぎしていた。私もサウナで火照った体を冷ました。雨が顔に当たって、気持ちよかった。

 

そんな寒い夏も七月の終わり、いきなり暑い夏になった。梅雨も明けたことになった。突然幕が上がって、大慌てでセミやプールやフェスやハイキングなんかが舞台に上げられた。

 

今年はもう終わりな気がしてくる。今年が終わっても、来年が終わっても、終わっても終わっても終わらない。