確かなことを欲しがっていた
わたし、わたしの不確実性
あなたにとって、そんなわたしは不誠実
とても寒い七月の、薄く縮まった太陽が、地面を空気を暖めきれない
でいるから
死んでしまうのもしかたがない
できれば生きて
来年の今頃には平凡なことを
平凡なことを思ってたい
ぼくは慰みにブラジル先住民の椅子に座る
権力の象徴としての椅子、動物を象った椅子
今はここ代官山でインテリアとして
念を押されると分からなくなる
なにも言われないと不安になる
空高く飛ぶ鳥はもはや見えない
こんな夜に通勤している人がいる
とてもじゃないが、
死ぬまでにどうにかできるとは思えない
毎秒毎秒
幸福を噛みしめられるなら
私の歯はぼろぼろになる
ミミズ、ミミズと呼称します
あなたのことを
わたしのことを
地を這うものとして
旧約聖書のように
この十年、言葉を駆使してきたつもりが
言葉にころされていただけだった
と
気づいてももう
よみがえられないのにね
とてもじゃないが、
消すことなどできない
私のふかくじつせい
不誠実であったとしても
消すことなどできない
私の不確実性