Nu blog

いつも考えていること

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

無意味

最近相撲について書いてないよね、なんて思っているのは僕だけでしょうが(そもそも読んでいる人がほとんどいないんだから!笑)、なぜかと言えば、あんまり相撲が楽しくないから。ライフワークだ、などとほざいておきながら、それはどうなのと思わなくもな…

スケッチ(誰も……)

だれも 見てゐないのに 咲いてゐる 花と花。だれも きいてゐないのに 啼いてゐる 鳥と鳥。 土曜日。大手町のあるオフィスビル。つい何時間か前までは、大勢の人が行き交っていた巨大なエントランスホールも、デ・キリコの絵のような静けさ。 誰も乗っていな…

デヴィット・グレーバー『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』感想

「異常空間Z!」(by 向井秀徳)と叫びたくなるこの頃である。しっかし、向井秀徳は何年経っても透明少女を迎えに行くのだから、偉いよなあと思う。ピュアという言葉でしか、僕には形容でき得ない。 さて、話題の書であるデビット・グレーバーの『ブルシット…

スケッチ(ホタル)

一人はあかりをつけることが出来た。そのそばで 本を読むのは別の人だった。 夕焼けに照らされながら、長く延びる影と一緒に家に帰った。「おかえり」と真知の声。リビングを覗くと、本を抱えた真知の黒目が上下に動いていた。部屋の中が一瞬、真っ赤になっ…

笑顔からの撤退ー『99%のためのフェミニズム宣言』

『99%のためのフェミニズム宣言』(2020、人文書院)を読んだ。 冒頭、シェリル・サンドバーグの『リーン・イン』を「企業(コーポレート)フェミニズム」「資本主義の侍女」と喝破し、コーポレート・フェミニズムが「"男性"による搾取や抑圧」を「支配階級…

スケッチ(ある一日)

一人の人間の一日には、必ず一人、「その日の天使」がついている。 ある日の僕は、寝起きは悪いし、食パンは切らしているし、コーヒーのストックもなくて、満員電車に乗り込んだら次の駅で押し出された上に乗り込めなくなったし、財布を忘れて昼飯が食べられ…

澤田知子『狐の嫁いり』@東京都写真美術館

澤田知子『狐の嫁いり』@東京都写真美術館を観た。 澤田知子を知ったのがいつだったのか覚えていない。2000年代に10代を過ごした者としては、たぶん何かの雑誌でその名を目にしたのだろうと思う。だから、東京都写真美術館で個展が開かれるのを目にした時、…

スケッチ(ひといきれ)

街は面白い。田舎よりも面白い。 阪神地区の住宅地で、マンションとマンションの間にある公園を遊び場に走り回っていた子どもだったが、三宮に連れられた小学三年生以来、街の虜だった。たくさんの人が往来し、服と服が擦れ合う様に魅せられた。大人たちがし…