Nu blog

いつも考えていること

詩「記憶」

ソファに横たわり

眠った夕暮れ

母のかけてくれた毛布のぬくさ

青みがかった夜の終わり

 

霞がかったおぼろげな記憶

 

生きているようで

死んでいるような

不確かさと不確かさの間

 

かろうじて勤務し

かろうじて米を食べ

かろうじて劇に興じる

 

あなたの声が聞こえる

 

本を開けるときのように

たくさんの期待に満ちて生きる

本を閉じるときのように

たくさんの弔いとともに死ぬ

 

わたしの声はついえてゆく