TWICEのミニアルバム「Taste of Love」が良い。
どうも周囲にいるかねてからのファンの方々にはあまり評判がよろしくない様子であるが、何度聴いても良いものは良い。
リード曲「Alcohol free」は楽曲、ダンス、衣装、どれも80年代プレイバック的で、率直に言ってとてもダサいのだが、このダサさが今どきっぽい(ナウい!)。
シャンペン、ワイン、テキーラ、マルガリータ、モヒート、ピナコラータというラインナップの胡散臭さはたまらん。ダンスもクソダサくて(褒め言葉)、カクテルを混ぜてる風の振り付けで笑っちゃう。ダヒョンのラップ「ゼロポイゼロ」も最高にダサく、後ろで皆さんが「0.0%」を形作ってるのは白眉に値する。そもそも冒頭いきなり「JYP」と囁くあたりに作り手の自信がうかがえるってもんである。
ここ数年、サマーソングと言えばトロピカルディスコだったので、シティポップリバイバルの隆盛と共にかつてのディスコサウンドへ回帰した結果がここに結実したことに感動する。
だがしかし、今のところこの曲を良いと言ってるのは柴田聡子くらいではないだろうか。悲しい。
他の曲もすべてナウい。
「First time」のサビの心地良い伸びやかさ。まるで綱渡りのような「first time, first time」の声は完璧にその綱を渡り切る。末尾に仕込まれたイタズラな笑い声もクール。緩やかな現代的シティポップサウンドがきっちりフィットしている。緩急のついた一曲だ。
言葉がノリノリな「Scandal」も好きだが、「Baby blue love」のマイケル・ジャクソンラヴァーな豪華なサウンド、抜群のタメはヤバい。あのタメで乗れない人はいないのではないか。
早速次にリリースされた楽曲へ注目が移っているようだけれど、ここはもう少し落ち着いて、このミニアルバムを堪能すべきだと主張したい。
さて、ITZYはSecond Aunt Kim DaVi(詳細は知らないのだが韓国のお笑いタレントさんによる音楽活動用の別名義みたいである、叔母さんに扮するというコンセプトが面白い)とポップなサマーソング「Break Ice」をリリース。Icyなどこれまで見せてきたクールさをブレイクするポップさがキュート。歌詞には「so what?」「wanna be myself」など過去の楽曲を意識したようなものも散見され、ファンへのサービスたっぷりな、肩の力が抜けた一曲だ。
そして、Niziuも「Super Summer」をリリース。王道な夏ソング。コカコーラを振り回して海辺を走るMVを見てると、どうしてもその後噴き出してしまうのではないかと心配になります。