Nu blog

いつも考えていること

最近知ったこと

お家に篭って色々読んだら調べてたら知ったこと。脈略があるわけではないけれど。びっくりしたので。

 

・夏休みの宿題を後回しにしてた人ほど深夜残業が長い

「残業時間と行動経済学的パラメータを中心とした個人特性の関係:プログレスレポート」より

http://www.abef.jp/archive/event/2016/pdf_abst/H1_PR0028.pdf

長時間労働をする人はどのような特徴を持った人であろうか.本研究では,行動経済学的 パラメータを中心とした個人特性が残業時間に与える影響を考察する.消費財メーカーA 社の協力のもと,様々な行動経済学的パラメータに関する質問を含んだ独自の調査を行い, 提供を受けた残業時間に関するデータと組み合わせて分析を行った.本研究で得られた結 果は,以下の通りである.第 1 に,時間選好に関して,子どもの頃,夏休みの宿題を遅く 済ませた人ほど,週末・深夜残業時間が長い.第 2 に,社会選好に関して,平等主義の人 の方が週末残業時間は長い.第 3 に,性格特性に関して,勤勉的な人ほど週末・深夜残業 時間は短い.第 4 に,仕事の特徴に関して,仕事の裁量が大きい人や,周りの人が残って いると退社しにくい人ほど,深夜残業時間が長く,チームとして進める仕事が多い人や, 突発的な業務が生じやすい人ほど,平日残業時間が長い.

 

・物事を先延ばしにしがちな人は週60時間以上の長時間労働になりやすい

長時間労働の経済分析」より

https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/08j019.pdf

本稿では、長時間労働を規制することの経済学的根拠について整理を行い、行動経済学的視点か らアンケート調査を用いた実証分析を行った。分析の結果、前年と比較して健康状態が改善する と週 60 時間以上の長時間労働を行う確率は有意に増加するが、健康状態が悪化したからといっ て長時間労働を行う確率は減少しないことが示された。また、男性管理職では、もともと仕事を 先延ばしする特性を持つ場合、週 60 時間以上の長時間労働を行う確率が有意に高くなる。一方、 女性労働者や管理職以外の男性労働者では、先延ばし行動が長時間労働を促す効果は確認されな かった。男性管理職の先延ばし行動による長時間労働は職場に負の外部性をもたらしている可能 性があり、強制的に定時で仕事を終わらせるコミットメントメカニズムが必要である。

 

・結婚と出産によって男性の賃金は上がるが女性の賃金が下がるという「父親賃金プレミアム・母親賃金ペナルティ」と呼ばれる効果がある。

「結婚と出産は男女の賃金にどのような影響を及ぼしているのか」より

https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2005/01/pdf/042-055.pdf

海外の多くの研究は, 年齢, 学歴, 経験年数, 勤続年数などを調整した上で, 結婚は男性 賃金に正の効果があるが, 女性賃金にはほとんど効果がないことを, また出産は男性賃金 に正の効果があるが, 女性賃金には負の効果があることを指摘している。 本稿は, 日本の データを用いて賃金を推定し, 海外の研究と比較した。 その結果, 海外の多くの研究と異 なり, 結婚・出産とも, 男性賃金には正の効果を及ぼすが, 女性賃金には負の効果を及ぼ すことがわかった。 男女とも, 観察できない個人属性が結婚・出産と賃金に影響を及ぼす ことがその原因であるが, 女性については, 結婚によって勤続年数, 経験年数, 就業形態, 職種などが変わることが賃金を低下させていることがわかった。

 

以上。