図書館が好きだ。
本屋よりも図書館が好きだ。
マア、本屋も好きだ。時間を潰そうとして本屋に行く、という学生時代を過ごしたので、本屋に足を向けては寝られない。
しかし図書館が好きだ。
その胡散臭さが好きだ。
やる気のなさが好きだ。
おじいさんが眠っている。
あの新刊は入ってるのに、この新刊は入ってない、なんてことがある。
ハードカバーがあるせいで文庫版がなくて、借りると重い。
図書館は重要なメディアなのである。
公共の施設であり、広く人々の知識、教養、レクリエーションを提供する、民主主義を支える存在でもある。
だから、子供たちが走り回ってても嬉しい。
静かに、しかし目を輝かせながら読んでいる子も愛しい。
自分の背よりずっと高い棚を、犬のように首を上にあげながら歩く子の姿にドキドキする。どんな本をお探しですか?と聞きたくなる。
母親の本選びを暇そうに待つ子も愛しい。そのうちただをこね出す様も悪くない。いつかその子はまた図書館に来ることがあるだろう。
毎週本を返しに図書館へ行く。
ついでに本を借りてしまうのでまた返しに行かなくちゃならない。