Nu blog

いつも考えていること

最近行った銭湯ら

2年前の夏に銭湯に入り始めたんだなあとブログを読み返すとそうみたいである。サウナには1年前から。スパプーの岩盤浴がきっかけだった記憶。身体の癒しは主目的だが、銭湯でダラダラするという時間そのものを楽しんでる自分を発見するのである。エッシャー展の帰りに、上野の寿湯に入った。暑い日だったので、上野から歩くのはつらかった。大通りは風が吹いていて何度か日傘がめくれた。入ってすぐはよくある銭湯なのだが、その風呂場を抜けると露天風呂がある。露天風呂の奥に塩サウナと洞窟のような、半露天の水風呂がある。塩サウナというのに、ぼくは初めて会った。たぶんスパプーにもあったのだろうが、スルーしていた。室内の温度の低さに戸惑うぼくに、おっさんが「これは塩を塗るんや」(勝手に関西弁にしてる)と教えてくれて、ようやく分かった。塩を塗るのは楽しい。つーと肌を伝う汗。半露天の水風呂に浸かっていると前出のおっさんが「気持ちええなあ」(またしても勝手に関西弁にしてる)と話しかけてくるんで「ほんまですな」と応答する。2人の頭の上にはとんかつDJアゲ太郎よろしく「chill out」の文字が浮かんでいたと思います。露天風呂の脇に置かれた椅子で休憩。すぐ隣のマンションの非常階段を眺める。誰か通ったりしないのだろうか。あるいは非常時には目が合うのではないかなど脈略のないことを考える。蝶が露天の岩に止まり、露天に浸かっていた外国人とおっさんとぼくの3人がそれを眺めていた。帰省にてスパに行きそびれ悶々としていた私は大井町のおふろの王様に駆け込んだ、などと食べログの口コミのような書き出し。土日祝日においても1550円というのはスーパー銭湯としては安いと思う。特に時間制限もなかったし。ちなみにタオルはついてくるが館内着は別途100円かかる、為念。ここのサウナは広いし、温度高めでよかったのだけれど、いかんせん人が多い。その上、テレビが置いてあって24時間テレビの予告編が延々流されていたのには辟易。これ次の週だったら延々24時間テレビが流れてたわけで、拷問だ。露天の脇に塩サウナ。なぜか塩を塗らない人がいるので前出のおっさんよろしく教えてあげたいのだがそこはシャイな私。行動でもって示してみたが、動かぬ人は動かぬ。塩を塗るのは楽しい。ざらざらざら。汗、つるりと流れる。露天に寝転湯というものがあり、これの争奪戦が激しい。寝転んでみればわかる。お湯を背中に受けて、頭上からは熱中症対策のミストが降り注ぎ、天国があるのならこんな感じかい?(ネバヤン)という具合。炭酸泉や絹の湯などもありますし、段差のある水風呂も心地よかった。そーいえば、不感温湯という真っ青なお湯があって、熱くもないが冷たくもないお湯。皮膚の下のかけない部分が痒くなるような感覚になっちゃった。ドシー五反田。変わり種、銭湯界のサードウェーブ。コンクリート打ち放しに、ピクトグラムで示された案内図というストイックな空間。このピクトグラムがいわゆる「デザインの敗北」案件なのだが(外国人がめちゃめちゃ戸惑ってた)、コンビニのようにテプラを貼ったりしないあたりにプライドを感じる。サウナは広々としている上に人が少ないので高確率で占有できる。セルフ・ロウリュも売りだが、室温設定は100℃なので、ロウリュする間も無く、汗が噴き出る。15分の砂時計とにらめっこしたくとも、砂が落ちてるのか落ちてないのか分からない内に私はサウナから逃走する。そして変わり種の所以、水風呂というか、水滝? 打たせ湯のように、常温、20℃、15℃、10℃の水が出るので、サウナ上がりの体に当てる。最初はあんまりかなあと思うが、徐々に慣れる。慣れると頭からかぶるという、水風呂と逆の順序に新鮮味を感じる。10℃の水がシャッキリしてる。とはいえ、風呂と違い、水に包まれる感覚がないから、嫌な人は嫌だろう。そういえばそもそも浴槽もありません。シャワーのみ。このあたり、評価が分かれるところで、ネットの口コミはあまり評判良くない。しかし私は悪くないと言いたい。タオルもついてるし、シャンプーとかもかっこいいのが備え付けられてるし、手ぶらで行ける。むしろ手ぶら推奨である。割と良いですよ、評判よりは。なんだか褒めてんだか褒めてないんだか。ま、私は家が近いので、時折会社帰りに寄ろうかなと思いました。さくっと1時間。カプセルホテルでもあるので、東京で泊まる場所として、候補に入れてあげてくださいな。さて、ピクトグラムを辿ってみれば、上の階に「外気浴」の記載。すっぽんぽんの心許ない格好で階段を上がると、ビルの非常階段の踊り場みたいなところに連れられる。衝立があって私の裸が繁華街に晒されることはないのだが、反対に繁華街特有の猥雑な音がひしめき、生温い空気が漂っている。まったく落ち着かなかったし、気持ち良くなかったので、そそくさと退散した。室内は清潔でクールだった。しっかりととのって外に出たら、客引きがたくさん。ホテルから男女が出てきて、女性が「ありがとーございました、またお願いしまーす」とか言って別れてた。