そんな君がドライブは
幸せと言えるのはまだ先のこと
でもまたどこか行こう
運転免許は持ってるが、普段車に乗らない人、それがペーパードライバーだから、もしかしてミュージシャンとしての実力は認められながら、数年沈黙していた彼らのことのよう? なんて強引に思いたくなる。
そう思って歌詞を見てみれば、アクセルが踏み込めない、駐車が下手で休めない、渋滞で動かないからホッとする…、生活が忙しくて創作活動できない言い訳をしてしまうアマチュアな気持ちのことかしらん。
そしてUターンが下手だから、戻ることはできないし、しないのだろう。先へ先へと、ドライブを幸せと言える日まで前へ進む。
最後の「またどこか行こう」という約束は、いつかフルアルバムを引っさげてくれる約束なんじゃないかな、なんて。
松田聖子など過去のアイドルソングを彷彿とさせるメロディやキーワードをちりばめながら、上手にエスコートできるジェントルマンではなく不安を感じさせるペーパードライバーだったり、あくまで「レンタカー」だったり、現代らしい。松任谷正隆がユーミンにお金を借りて車を買ったエピソードを思えば、レンタカーの慎ましさよ。
あれから何年たって 忙しく過ごして
君のことはもう忘れたんだ 忘れたんだ それでもI'm still in love...
「I'm still in love」における後悔も恋のことではなく、音楽のことに聞こえてくる。さすがにこれは勝手な読み方がすぎるか…。
「察しが悪い」だの「甘さが足りない」だの「ちゃんとらしく振る舞って」だの、女の子に叱られる内容ばかりなところに、男子校感を感じる。なんだか地盤に近過ぎて、どうにも可笑しい。