Nu blog

いつも考えていること

2016年を振り返って

2016年の自分のツイートを見返してみたら、ああ、こんなことがあったなあ、なんて思ったので、トピックごとにまとめた。

 

相撲

ぼくは2016年の目標を「土俵の充実」と定めた。

これは前年11月の北の湖理事長の死を受けてのことだったが、7月に千代の富士が亡くなるとは思ってもみなかった。

 

しかしながら、本年を振り返って「土俵の充実」は達成できず。

と言うのも、今年ほど甚だしく土俵内外を差別が横行した一年はなかったのではないか。

 

まず一月場所の2日目、NHKの放送で「データ放送であなたも参加 みんなでつくる大相撲中継」と題してデータ放送でアンケートを取り、「日本人の活躍」を望むという放送を垂れ流し、白鵬関らモンゴル人への差別をあらわにした。

この時点で、今年一年のぼくの士気は下がったようなもので、2日目にしてぼくの目標は挫折を余儀なくされたと言っても過言ではない。

 

そして琴奨菊関の優勝。それ自体は14勝1敗の堂々たる成績、また相撲内容もどっしりとしており、連覇もあながちあり得る話しだった。

しかし、報道は「日本出身力士、久々の優勝」で埋め尽くされ、日本国籍を取得した旭天鵬、現・大島親方に対する差別がまかり通る愚行。新聞ですら反省の念がなかったことをぼくは一生忘れない。

 

その後、白鵬3月場所で14勝1敗優勝。千秋楽の一番で、変化気味になったことで批判を受けたのには腹が立った。

しかし5月、全勝優勝で連覇。歓喜。全勝を決めた一番、鶴竜をうっちゃった瞬間に立ち会えたのは忘れられない。

翌7月場所、日馬富士が気骨を見せたのも素晴らしかった。

 

そんな横綱が活躍する3場所になんやかんやと意気揚々としていたものの、裏で進む稀勢の里の謎の綱とりには食傷気味。そう言えば、謎の菩薩スマイルはなんだったのだろう。正直、怖かったが、本人なりのメンタルへの工夫なのだろう。年間最多勝という成績から見ても、稀勢の里は安定して強かった(かつ、あと一歩足りない不運あるいは宿命だった)と思う。

 

謎の綱とりに終止符を打った豪栄道の全勝優勝も立派なものだったが、翌場所、自身の綱とりは勢いに乗れず、11月場所、2016年を締めたのは鶴竜横綱の面目躍如、素晴らしい。

 

振り返ってみれば、3横綱大関の優勝というバラエティに富んだ一年であったが、土俵内外を飛び交う差別のせいで、常に心の中に暗雲の立ち込めて、どこか気持ちの盛り上がらない一年となったことは否めない。

 

ああ、この差別はなくならないのだろうか。飽き飽きしている。ムカつく。

izumishiyou.hatenablog.com

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その他にも立ち合いの正常化にももやもやする。特に琴勇輝の立ち合いはどうにかならんのか。

もはやアマチュア相撲的に「よーいどん」で立ち会うことを検討してもいいと思う。変な駆け引きは要らない。ルールで制約して、その駆け引きを排除してほしい。イライラする。

 

来年も白鵬関の活躍を祈願しています。偉大なる記録、1000勝おめでとうございました。

 

音楽

5月、New Orderの29年ぶりの単独ライブに行けた。これは今年最大に嬉しい出来事だった。以下の記事を参照。

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今年はDJみそしるとMCごはんにはまった。

特に3月にリリースされた安藤裕子との合作「霜降紅白歌合戦」は名曲。以下の記事を参照。

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7月にリリースされた「味の向こう側」は味わい深い作品。

個人的にはどうしても「ジャスタジスイ」のインパクトが強いので、このアルバムを大プッシュというわけにはいかないが、「夏とセンパイなんです」で広末涼子の「大スキ」をサンプリングする等ヒップホップ精神の強さは特筆すべきものあり。

 

そんなおみそはんブームの中、8月、PEANUTS CAMPという千葉で行われたフェスに行ってみた。初フェス。

おみそはんも出演し、さらにかせきさいだあが見られて、嬉しい。チルった。時折雨もパラついたが、家族連れが和気藹々としているのんびりしたフェスだった。素敵だ。来年にも期待。

 

さらに、おみそはんを見るために、8月末はみやしたこうえん夏祭りにも行った。とんかつDJアゲ太郎も出ていて、ぼくも、そこらへんの子どもたちもぴょんぴょん踊った。

 

そうそう、とんかつDJアゲ太郎がアニメ化された。

謎解きゲームにも行ってみたり、こちらにもかなりはまった。

とんかつ屋にわざわざ足を運んでみたり、影響された部分が大いにある。

「とんかつ屋とDJって同じなのか!!!???」は汎用性高い。

 

時間が前後するが7月、相対性理論の武道館ライブに行った。

これまたNew Order同様、前からのファンなので嬉しかった。

4月にリリースされたアルバム「天声ジングル」の出来がまず素晴らしかった。再生し始めてすぐ「天地創造投げ出して、あれから世界は」である。相対性理論の音と言葉があふれかえっていた。

ライブでは「LOVEずっきゅん」「スマトラ警備隊」「地獄先生」「さわやか会社員」と、タイトルを書くだけで喉の奥に甘酸っぱいものがこみ上げる名曲も演奏された。イントロが流れた時の会場のざわめき、思い出しても鳥肌が立つ。

 

9月、宇多田ヒカルの8年ぶりのアルバム「Fantôme」がリリース。「道」や「花束を君に」「二時間だけのバカンス」「人生最高の日に」等粒揃いの名盤。世俗性を保ったまま、神の存在を感じられるポップス。宇多田ヒカルってすごい。

 

10月、元キリンジ堀込泰行がリリースしたファーストアルバム「One」も素晴らしかった。

さりげない軽さが秋の夜によく馴染んだ。どれも良い曲だが、「さよならテディベア」は口ずさんでしまうお気に入り。

なお8月にはKIRINJIが「ネオ」というアルバムを出したが、これは前作「11」の方がぼくは好き。

アルバムタイトルが「One」と「ネオ」で"やや被り"なのが気になる。

 

その他にも遅ればせながら、Suchmosやなつやすみバンド、Never young beachやYogee New Weaveといった大学生が好きそうなバンドも一通り聴いて、その素晴らしさを痛感。

特にNever young beachの「明るい未来」「お別れの歌」はいいです。


never young beach - お別れの歌 (official video)

 

そういった楽曲を聴けたのには、Google play musicのおかげである。今年も大変お世話になった。

12月に入ってから、ポール・マッカートニーを聴きだしたのが、その素晴らしさはまだまだこれから感じていきたい。そうやってすぐにアクセスできるのが、Google play musicの魅力である。

 

映画

8月、「シン・ゴジラ」を2回鑑賞。「御社も弊社も木っ端微塵」な世界。今思ってもあの決定スピードは速すぎるよなあ。いやー、楽しかった。

9月「怒り」、10月「SCOOP!」、11月「聖の青春」と珍しく月一本ペースで映画鑑賞した。

しかし、2月に飛行機の中で観た「マイ・インターン」が一番面白かったかもしれない。

 

読書

2月頃から2か月ほどかけて、青空文庫吉川英治の「三国志」を読んだ。

長編すぎて、今となっては周瑜が血を吐いていたことと呂布がうざいくらいしか覚えていないから、もう一度読み直そうと思う。

曹操の最後が幻術に惑わされるようなものだったのは、ちょっと辛かった。

あの左慈という人は一体何だったんだろうか。サイケデリックな描写は気持ち悪かった・楽しかった。

 

和歌に関心を持ち、池澤夏樹編集の日本文学全集「百人一首」や角川ソフィア文庫新古今和歌集」をちょぼちょぼ読む。季節の変わり目に新古今和歌集、いい。

池澤夏樹編集の日本文学全集から町田康の「宇治拾遺物語」も印象深い。そういえば、町田康の「ギケイキ」、読んでいないので読まねば…。

 

確か7月頃からdマガジンを購読し始めて、おかげで毎朝雑誌を読みあさっている。

大学生の頃一年半ほど、週刊誌を読み漁ったことがあるのだが、その時の気持ちを思い出す。

不倫ネタは興味ないが、ユニクロ潜入記事など、楽しい。ニューズウィーク日本版もいい。

 

イスラム教が話題になることが多い中、浅い知識でマルコムXに関心を持ち、自伝を読んだのも今年のことだと特筆したい。

 

また、転居に伴い本棚を買ったため、実家に置いていた本を取り戻し、読み返している。

昔読んだ本を読み返すのは楽しいような、辛いような。

 

新刊をほとんど買っていないので、来年はバタバタ新刊を買って読もうかなあなんて思うが、気分が乗るかどうか。

 

美術

円山応挙や鈴木其一、そして今年最大の話題となった伊藤若冲など、良い展覧会が数多くあったが、個人的に5月、目黒区立美術館で鑑賞した高島野十郎展を推したい。

その静かな反抗心について、モランディと類似していると、以下の記事で書いた。

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今年の後半はゴッホゴーギャンなどの展覧会が多く催されたように思うが、これ!と思い出せるものは少ない。

禅もあまりハマらなかった。仙厓、可愛いな程度。

 

それよりも2月のニューヨーク旅行でたくさんの作品を直接観られたのがいい経験だった。日本の企画展メインの文化とアメリカやフランスの常設展のすごみとの違いについて、少し思うところがある。

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8月、北海道を旅行。モエレ沼公園は忘れがたい。

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また、井上涼さんが「びじゅチューン!」のCD、DVDを発売。

最近の曲には、申し訳ないが、かつての勢いがないように感じられるが、来年くらいそろそろいいのが飛び出てくるのではと期待。

ちなみに今のぼくのiPhoneケースは「樹下鳥獣図屏風事件」だ。

 

そういえば年末に「なんでも鑑定団」で「曜変天目茶碗」が出てきたのには驚愕。

 

2017年の展覧会はいま時点では注目しているものがないけれど、いろいろと楽しみたい。

 

政治

堺屋太一が今の若者(笑)について「欲なし、夢なし、やる気なし」と評していたのがぼくの今年の流行語であり、今後のモットーとなった。ありがとう、堺屋太一

 

年初から三ヶ月に渡りNHKが「新・映像の世紀」を放送していた。

改めて近現代史を振り返られた。再放送をしょっちゅうやってほしいと思う。

 

7月以降今もまだ話題の天皇の生前退位については、上野千鶴子が言うとおり、天皇制の撤廃で蹴りをつけてほしいものだ。

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その他

12月にD.B.Kのアイロンを購入した。アイロン好きを標榜していた割に、5年も安物のアイロンを使っていたので、買い替えた途端、そのやりやすさに感激している。 

hokuohkurashi.com

あ、8月にリリースされたポケモンGO、ぼくは今もまだやってます。最近、全然新しいポケモン捕まえられない。

 

それから、7月頃からだったかと思うが、温泉にはまっている。水風呂が最高と思っていたが、風に当たるだけでも気持ちいいと感じている。まだサウナにはチャレンジできていないけど…。

スーパー銭湯よりも普通の温泉が好き。都内は温泉が多くて楽しいです。

 

 

最後の最後、しつこいが「逃げるは恥だが役に立つ」にいろいろと持っていかれた。

2016年、未だかつてなくいろいろなところに出かけ、観て、楽しんだように思う。

2017年も楽しみ。2017って、素数ですね。