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いつも考えていること

今年の美術鑑賞の感想

先日、京都に行って琳派りました。

楽しかった!
 
今年はたくさん琳派りました。

京都国立博物館琳派 京を彩る」

ぼくが行った際には俵屋宗達酒井抱一の「風神雷神図屏風」と酒井抱一の「夏秋草図屏風」が並んでおり、尾形光琳の「風神雷神図屏風」は見逃したものの、奢侈、豪華、優美な作品の数々にお腹いっぱいな展覧会でした!
わざわざ京都に行ってよかった。
 

・美術館「えき」KYOTO「琳派からの道 神坂雪佳と山本太郎の仕事」

リンクは貼り間違えではありません。
なんと、偶然にも琳派400年とマリオ30年が重なり、そこから生まれた夢のコラボレーションがマリオとルイージの「風神雷神図」!
これ、山本太郎さんという現代の日本画家さんの作品です。
山本太郎さんは琳派の作品を現代の要素で再構成されていらっしゃって、他にも後輪の紅白梅図屏風の真ん中の川を紅白に変え、さらにその源流には「コ○コーラ」が!というようなユーモアあふれる作品を作られていました。
「神坂雪佳」に惹かれて訪れた展覧会でしたが、山本さんの仕事が面白くて、予想外の出会いとなりました。
 
しかしながら、神坂雪佳の「元禄舞図屏風」はやばかった。
リズム感、陽気さ、そこはかとない無常観とでも言うのだろうか、大胆な余白と並び立つ人の列、踊りに喜び、楽しみ、遊びの世界、それと同時に虚無感、この世の「無」への接近のような恐怖に近い感覚さえ覚えるのでした。

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・ギンザ・グラフィック・ギャラリー「21世紀琳派ポスターズ 10人のグラフィックデザイナーによる競演」

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現代のグラフィックデザイナーに琳派を意識した作品を作ってもらった展覧会。
グラフィックに心得がなく、あまり感心しなかったけれど一応足を運んだので…。 
 

・「細見美術館 琳派のきらめき-宗達・光琳・抱一・雪佳-」

琳派400年記念 細見美術館 琳派のきらめき-宗達・光琳・抱一・雪佳-

この展覧会のおかげで雪佳を知り、芳中を知りました。
とても感謝している。
芳中の描く絵、本当にかわいい! 
 

根津美術館「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」

この根津美術館のが一番、迫力があったのかもしれない。
燕子花と紅白梅を観られた瞬間「これは一生の思い出だ!」と思うほど素晴らしかった。
 

・畠山記念館「THE 琳派 ―極めつきの畠山コレクション―」

来年からこの畠山美術館の近くに住める(自慢)。
このコレクション展は小品ながらも質が高く、特に乾山の作品が印象に残ったのを覚えている。
 
琳派をたくさん見られた一年。
とても勉強になりました。
 

2015年、美術鑑賞感想

今年は若冲と蕪村、暁斎や、ダブル・インパクト展、二科100年展、春画展を観て何気なく「日本」と人は言うけれど、そんなに簡単な「日本」なんてどこにもないと改めて思えた。
「日本とは○○だ」と言い切る人は、大抵あまり何も知らずに自分の知っている範囲の中でモノゴトを決めつけているだけだとぼくは強く思った。
「日本」に限らず、何に置いても「決めつけ」は無知から来る。
知っている人は悩む。簡単に甲乙、白黒つけないし、つけられない。
 
 
 
 
そういったこととは別に今年もちゃんと六甲ミーツアートに行けた。
大雨で、いつものようには楽しめなかったけど、楽しかったです。
来年もよろしく、六甲山。
神戸ビエンナーレの年でもありました。
夜のコンテナ、素敵でした。
クレーを見たのも思い出深い。
すごく落ち着いた気持ちになったのを覚えている。
鴨井玲も今年見たんだなあ。絶望、自我、才能、人間の淵が垣間見られた。
モネ展も行きましたね。
「印象 日の出」。じっくり観させてもらいました。あのオレンジ、綺麗だったなあ。最後の怒涛、たくさんの庭の絵は、色彩の狂気、抽象画のようにも見えるし、もっと突き詰めた「見えること」への執着があって、あの最後の方が楽しかった。
マグリット展も欠かせない。
ただただワクワクした。
なんていうか、マグリットの跳躍力は観る人を試してくると同時に、そんなことよりもただただ跳躍する喜びを教えてくれる。
久々、森美術館も行きました。
「シンプルなかたち」展。
名前の通り「美はどこからくるのか」そのものを問うてくるシンプルで、力強い展覧会でした。
「単位展」も行った。
21_21美術館って、居心地良いよねえ。
東京都美術館で菅木志雄さんの作品を見たのも今年だ。
そこにものがあること、という自明性について価値観を揺さぶられたと、今振り返ると思いのほか衝撃を受けた展覧会だった。
東京都近代美術館で「No Museum, No Life?――これからの美術館事典」を見たのもやっぱり今年だ。
ギミック、趣向の凝らされたキュレーター力作の展覧会、という印象。勉強になりました。
 
今年は、画家を題材とした映画を三本、ターナー、モリゾ、藤田嗣治、観ました。
どの映画も、華やかな場面は楽しいのだけれど、後半から色調が暗くなって、ぼくはその後半に差し掛かるところで寝ちゃうのでした。
 
美術鑑賞を趣味にすると、特に東京だと飽きないどころか、行けないくらいに展覧会が山ほどあって、楽しいので、割とお勧めだ。
まったく行けていないのもたくさんあって、悔しいくらいなのである。
 
もう来年のことを言うが、来年の展覧会も楽しみなものがたくさん予定されているようで、今からワクワクしている。
そうだ、瀬戸内国際芸術祭は来年か!
都内だけではないじゃないか。厳しいなあ。
今年は美術検定がなく、2級の受験ができなかったのが心残り。
来年は開催されると嬉しい。
そういや、今年は「びじゅチューン」にはまって、井上さんの個展に行って、サインをもらったなあ。
ずーっと歌ってたもんなあ。
 
来年はニューヨークに旅行する予定。
たくさん美術館を巡りたいと思う。
予習しっかりしないとなあ。