Nu blog

いつも考えていること

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ミツメ『Ⅵ』

この一ヶ月、ミツメばかり聴いていた。3月24日、2年ぶりに発売されたアルバム『Ⅵ』だ。 実を言うとミツメの歌詞を、文字としてちゃんと読んだ記憶がない。たまに何を言ってるか気になって、読みはするのだが、すぐ忘れる。 でも、歌える。何度も聴いて、歌詞…

スケッチ(噂)

その年、僕の通っていた高校は二つのことで話題になった。 一つは初めて甲子園に出場したことだった。我が県では、これまで十何年間連続でF高が出場していた。ここ数年、県大会決勝は毎年F高と我が校の組み合わせで、いつも負けていたから、大変な盛り上がり…

損得勘定ー『存在しない女たち』の感想

キャロライン・クリアド=ペレスの『存在しない女たち』を読んだ。副題は「男性優位の世界に潜む見せかけのファクトを暴く」。 データにおけるジェンダー・ギャップをこれでもかこれでもかと示す本書。 なぜそんなギャップが存在するのかという分析には踏み…

スケッチ(恥を重ねる)

人間にはだれでも、恥ずかしくて人に言いたくないことの一つや二つや百や二百はある。 物心ついた時から恥ずかしいことばかりで、記憶というのは恥の集積、良かった思い出はことごとく消え去って何も残っていない。 幼稚園の頃、先生に褒められている青木く…

『ルポ百田尚樹現象』の感想

雑誌「SPA!」の熱心な(?)読者としては、2年前に『ゴーマニズム宣言』が復活して以来、小林よしのりという人が何を考えている人なのかはよくわかるのだが、どういう人なのかはよくわからんなーと思っていた。 というのも、私の先入観では「小林よしのり=…

スケッチ(酒)

学校の漢文の授業の最中に同級生のSが手を挙げて質問した。 「先生は沙上に臥すほどワインを飲んだことはありますか?」 授業を撹乱してやろうという意図見え見えの質問だったが、先生はうーんと唸り、しばらく考え込んだ。その顔からは、答えは「ある」だが…

シン・エヴァンゲリオンの感想

エヴァンゲリオンを観た。 一言で述べるなら「ありがとう、全てのエヴァンゲリオン。おつかれさま、庵野秀明」である。みなさんそうではないだろうか。 たくさんの観点から語ることのできる重層的な物語を圧倒的な映像の面白さ、楽しさでまとめあげた。話題…

スケッチ(美容院)

駅前銀座に美容院ができた。 店長は30半ばのバツイチで、サーフィンが趣味の浅黒い肌、フレームのデカいメガネで、アゴの尖った輪郭はクジャクとかそういう派手な鳥を連想させた。東京のカリスマ美容師の美容院で修行していたことが売りだという。 ここまで…

コーポレート・フェミニズム

ユ・インギョン『明日も出勤する娘へ』(サンマーク出版、2020年)を読んだ。 「韓国 フェミニズム」は日本における一つのブームとなっているから、サンマーク出版もいっちょ乗っかってやろうと手を出したものと推察する。「韓国 フェミニズム」がブームじゃ…