Nu blog

いつも考えていること

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

詩(不確実性について)

確かなことを欲しがっていた わたし、わたしの不確実性 あなたにとって、そんなわたしは不誠実 とても寒い七月の、薄く縮まった太陽が、地面を空気を暖めきれない でいるから 死んでしまうのもしかたがない できれば生きて 来年の今頃には平凡なことを 平凡…

そうして僕らは…日々の没落を暖めていた

緊急事態宣言が出て、はや半月が経つ。 人の流れは絶えずして、というところか。休日散歩していたら、街に人の多いこと。みなさんも散歩しているのだろう。 実際にゴジラが来て家や職場を破壊したならば言われなくても避難するが、目に見えないウイルスの侵…

スケッチ(不吉、不運)

靴がパカパカし出したので不思議に思っていたが、ぼくは呑気に青空が気持ちいいななんて思っていたので、あまり気にせず歩いていた。エスカレーターに乗って地下鉄のホームまで降りて、いよいよ靴が脱げそうになって初めて足元を見たら、靴紐が切れていた。 …

広告

インターネットによる広告費がテレビによる広告費を上回ったそうだ。つい10年前、新聞広告が追い抜かれた時には、いやいやテレビはまだまだメディアの王者だぞ、なんて言われてたのに。十年一昔とはこのことか。隔世の感がある。 内訳を見てみると、動画広告…

スケッチ(青空)

七歳、校庭のジャングルジムに登って眺めた青空。 十歳、日食観察のためにみんなで屋上に上がり、太陽グラスを手に眺めた青空。向こうに広がる行ったことのない町、山。工場から立ち上がる煙。 十四歳、部活で走り回り、こけてグラウンドに仰向けになって目…

アニメ『映像研には手を出すな!』感想

アニメ『映像研には手を出すな!』を楽しみにしていた毎週だった。 健やかな音楽とともに紡ぎ出されるイマジネーション。溢れるこだわりを実現するためのエネルギー。創作そのものを題材とした時扱われがちな技術論や天才話ではなく、情熱と戦略をメインとし…

スケッチ(散歩)

目黒駅を降りると、目の前に空が広がっていたから、こいつはどうしたことかと慌てたら、下り坂が遠くまで続いていて、つまりここがてっぺん、丘の上だからこんなに空が近いのだと気づいた。 坂に沿って茶屋が並び、人の往来でかしましく、気持ちが良かった。…

雪を眺めてた

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い文化芸術が壊滅的な打撃を受けている。文化芸術だけでなく一般企業も大なり小なりダメージを受けて、中には倒産など立ち行かなくなったケースもあるようだ。きっと廃業やむなしの若き芸術家もいるだろう。 感染症に…

スケッチ(手を握る)

母の葬儀からの帰り道、私は少し陽気に子供の頃のエピソードを妻に語ったりした。 「自転車から落っこちて、頬っぺたを擦っちゃったことがあってね。けっこう血が出てさ。浅い傷だったけど派手な怪我だった。それ見て、母親はさ、女の子じゃなくてよかったっ…