Nu blog

いつも考えていること

2019-01-01から1年間の記事一覧

口内炎治る

口内炎に悩まされていた。 悩まされていた一週間を思うと、悩まされていない今が不思議だ。 唇の裏側にできた、大きな口内炎。飲むも食べるも、染みて痛い、擦れて痛い、とにかく痛い。 三日目以降、通常、何もしてない時さえ当該部分が唇に当たって痛くなっ…

剃毛論

銭湯・サウナへ行くと、同性の皆様と鉢合わせる。当たり前だけど。 さらに当たり前なことに皆一様に裸である。たまにお絵描きされた身体をお持ちの方もいらっしゃるが、概ね単なる裸である。身体とは個人の所有物であるため、筋肉で引き締まった身体をしてい…

小学生私

中学校受験を決意したのは、小学五年生の秋頃だったと記憶する。 先にK中学を受験し、進学した兄が楽しそうにラグビーをしている姿を見て、自分もこの学校に行こうかなと思ったのである。 国立大学附属の小学校に通っていたため、受験せずに進学した場合、国…

しきじ他

「しきじ」へ行った。 と聞いてピンと来る人はサウナ好きである。あるいはドラマ「サ道」をご覧になったか。 しきじとは、静岡にあるサウナの聖地のことである。 ドラマ放映の一週間前、つまり予告編を見た直後にしきじを訪れることとなった。なんとも絶妙な…

美術館

オピー展 簡潔明瞭な線で描かれる現代人の歩み、すれ違い。またはカラスやビル、そして風景。 アルミニウムや石、LEDによる映像などマチエールの変化がおもしろい。 世界の見え方が変わる芸術の好例ではないか。 年間ベストに確実に入るだろう素晴らしい展覧…

プール開き

寒い夏ってのはあるけれど、暖かい冬ってのはあまり聞かない。 暖冬だといくら言われてても、絶対寒い。寒い夏はカーディガンを羽織るけれど、暖冬だからといってコートを着ないなんてことはない。どうしたって着る。 今年は七月中旬の最高気温がニ四度だっ…

音楽だいすきクラブの平成ベストについて

ブログ「音楽だいすきクラブ」で「ネットの音楽オタクが選んだベスト平成アルバム」が公開された。前回の「ベスト平成ソング」とあわせて、音楽好きの同僚と盛りあがりながら見た。 まずアルバムの方の感想から。 1位の予想は当然のことながら小沢健二の「LI…

惰性

なんだか偉そうだなと思う。教科書的なものを読んでいると、その書き手の態度が。偉そうだな、なんなんだ、こいつは。どんな偉いんだ、この野郎。なんて思っている私も偉そうなんである。ナニモンだと言われても、答えられないくせに偉そうなんである。会社…

さらに最近読んだ本

あいちトリエンナーレの件から「検閲」で検索して、以下三冊を読んだ。 ①ARTISTS’ GUILD + NPO法人 芸術公社編『あなたは自主規制の名の下に検閲を内面化しますか』 ②アライ=ヒロユキ『検閲という空気』 ③沖縄県立美術館検閲抗議の会編『アート・検閲・そ…

最近読んだ本

平尾昌宏『ふだんづかいの倫理学』 専門家ではないので粗探しも何もできないが、とにかくホッとする一冊である。作者と対話している感覚を持たせてもらえる、優しい本。なんだか疲れてるなとか、何に対してかはわからんがモヤモヤしてるなという時に、なんの…

この人を見よーあいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」の中止について

「表現の不自由展・その後」について書く。 あいちトリエンナーレに行くことは随分前から予定していた。 この企画展にも関心があった。参加アーティストについて男女同数を意識して選出するという試みにも共感した。芸術監督が津田大介という、芸術界生え抜…

村田沙耶香『地球星人』

去年の本ということは存じ上げているのですが、刊行直後に図書館で予約していたものが、順番待ちの結果ようやく読めたのです。最近そんなんばっかです。自分で本を買うスペースがなくて。 信頼できない書き手による、信頼できない社会と人間と自分自身の物語…

ミツメのライブ

出囃子にThe Durutti Columnの「Sketch for Summer」が流れた瞬間に分かっちゃった気がした。ミツメの出す音を自分が好む理由を。 不穏で、反抗的。でも、叫んだり、騒いだり、冷笑したり、嘲笑したりしない。じっと睨みつけるだけ。一番怖い奴。 ライブはダ…

DYGL「Songs of Innocence & Experience」

なんじゃ、このかっこいい音楽は! ギターがバリバリ鳴っていて、カッコいいの一言である。 ファーストアルバム「Say Goodbye to Memory Den」に対して どことなくベルアンドセバスチャンのよう。や、ビートルズかな。けど、XTCの初期のようでもある。むむ、…

サカナクション「忘れられないの」

サカナクションが新しく出したアルバムが良い。というか、その中の新曲「忘れられないの」が良い。 80年代音楽番組風のMVに表されるように、音も80年代を意識したムーディな作り。「新宝島」の時から、懐メロ的歌謡曲への目配せというか、アップデートという…

2019参院選について考えたこと

選挙を営業にたとえてみれば、B To Bの営業をやってる自民党と熱狂的なファンを抱える公明党に対し、野党はB To Cで、一票一票積み重ねるより他なく、どれだけSNSが盛り上がろうと薄利多売だから、結果思いのほか利益が上がっていない。 ある一人の人がどの…

「目の見えない人は世界をどう見ているのか」

一番大切なことは「4本足の椅子から、一本足を抜くのではなく、元から3本足の椅子を想像すること」である。 視覚が奪われている状態に同情するのではなく、視覚がない状態が「通常」の場合の感覚を知ること。 トイレ内の地図を表す点字が正解なのか、テープ…

郭沫若について

タモリ倶楽部で「よだれ鶏」の回があった。 「よだれ鶏」の名付け親は、郭沫若という作家らしい。当然のように紹介して「誰やねん」というツッコミが発生。 なんとなく気になって調べたら、これがなんか酷い人なんですよ。 検索して出てきた論文の冒頭には「…

映画

・マトリックス この映画、こんな面白かったんですね。幼き頃に観て以来だったので、諸々忘れてました。ラスト、扉を選ぶシーンがあったような気がするのですが、あれは「リローデッド」ですか、そうですか。 ロングコートに二丁拳銃、壁を蹴上がって飛び回…

「腐女子、うっかりゲイに告る」

「トクサツガガガ」に続き、NHKがまたいいドラマを作った。 「腐女子、うっかりゲイに告る」である。 「ひよっこ」で豊子を演じた藤野涼子がBL好きの腐女子を、そしてその腐女子が恋する同級生を金子大地が演じる。 タイトルがミスリードを誘発しているのだ…

相対性理論と集団行動

ポップ・マエストロ、真部脩一。 相対性理論の初期作品、特に衝撃的なファーストアルバム『シフォン主義』、そしてセカンド『ハイファイ新書』を作った人である(『ハイファイ新書』の作詞作曲は相対性理論名義)。 『シフォン主義』はすごかった。「スマト…

柴田聡子LIVE

柴田聡子のワンマンライブに行った。 MCなしのぶっ通しで、柴田聡子のいい意味での「頭おかしい」ところがたっぷりであった。CDで聴いているだけではわからない凄みである。 相対性理論が素っ気なさによってあえてサービス精神を廃していることを思い出せば…

相撲で接待

去る五月二十六日、大相撲夏場所千秋楽、アメリカの大統領ドナルド・トランプ氏が日本の首相安倍晋三氏に連れられ、相撲観戦においでなすった。 結び前五番、前日十四日目に優勝の決まった朝乃山の取組からの観戦である。 升席を買い占めたとか、椅子を置い…

相対性理論「変数Ⅱ」

相対性理論の「変数Ⅱ」を観た。 舞台前面に映像を投影する薄い幕が張られ、演者を直視することが遮られていたから、もしや神の域に達してしまったためやくしまるえつこを直視することは禁じられたのだろうか、あるいは簾の向こう側にいて直視することを禁じ…

美術館巡り

5月の平日、有給休暇を取得し、美術館をぐるぐるぐるぐる参った。 ・東京都博物館「クリムト」展 「ヌーダ・ヴェリタス」「ベートヴェン・フリーズ」・・・、どこかジョジョのスタンドみたいなタイトルであり、そのとおりかっこいい作品である。 装飾のひと…

姫野カオルコ「彼女は頭が悪いから」

「蝿の王」ばり、ひさびさに読んでて辛くてしんどくなる小説だった。 東京大学の学生による強制わいせつ事件にまつわる物語。 昨年末、東大で開かれたブックトークがかなり話題になった。その時に図書館で予約して、ようやく借りれた次第。 ブックトークは小…

名探偵ピカチュウ

あまりにも毛がふさふさなピカチュウだったので、思わず観に行ってしまいました。 ピカチュウの毛はふさふさだし、リザードンやフシギダネの皮膚はかっさかさだし、ゲッコウガはヌルッとしていた(結構知らないポケモンがたくさんいた。金銀世代の限界である…

堀越英美「不道徳お母さん講座」

副題は「私たちはなぜ母性と自己犠牲に感動するのか」である。 二〇一八年度から道徳が教科となり、子供たちは伝統と文化を尊重することや家族愛、規則を尊重することを授業の中で教えられることとなった。 母親が無償の愛で子供に尽くす物語を読ませられた…

納得いかない

生前退位についての報道があったときにも書いたのだが、どう考えても天皇制ってのは私には納得のいかない点が多すぎる。 けれど、多くの人が改元騒ぎを楽しんでいたようなので、日本国民の多くは天皇制を肯定していると思うと、割と暗い気持ちになる。 しか…

極端なことはあんまり良くない

四月三十日、連休最中に話題の映画「主戦場」を観に行った。 日本と韓国の間でくすぶり続ける慰安婦問題について、その論争の中心的な人物らへインタビューした作品である。 「中心的な人物」とは、これがなかなか面白い。というのも、櫻井よしこ、ケント・…