Nu blog

いつも考えていること

現状維持のススメ

かつて爆笑問題が文筆家と対談する『爆笑問題のススメ』という番組をやっていた。 

ダウンタウンがミュージシャンならこちらは文学だ、というアンチテーゼ的なところも多分にあったのだろう。

真鍋かをりが出ていて、当時の文学少年達は皆真鍋かをりファンだった。ブログの女王だった時代。あのトラックバックってのはなんだったんだろう。画質の悪い、ブログの画像。たいして中身のない本文。

 

さて、原田宗典が「現状維持のススメ」と題して出ていたのを覚えている。

原田宗典とは、私の記憶する略歴はコピーライターを経て小説家、多数のユーモア溢れるエッセイで知られ、また戯曲を手がけた人である。90年代の作家。数年前に覚醒剤で捕まって久々に名前を見かけた。近年、作家として復活した、らしい。

どことなく私の敬愛する中島らもと軌を一にする経歴であり、私が中島らもをよく読んだ中高時代、同時期に「十七歳だった!」や「少年のオキテ」「スバラ式世界」など、軽妙なエッセイに親しんだ。

その原田宗典がテレビに出ていたので私は見た。なぜか父親と一緒に見た。

 

つまるところ、現状維持とは前進しようとする意思がなければできないことであり、自ら動かないことは現状維持ではなく後退だ、という話だったと記憶する。もしかして間違っていたら申し訳ない。

 

たしかにたとえば景気の良し悪しにかかわらず自身の生活を変わらずにしていたいと思えば、常に備えておく必要がある。手をこまねいていれば、貧するものだ。現状維持のために、あらゆる努力を惜しんではならない。

しかし、その果てが薬物使用とは思わないが…。果たして私にはその真相はわからない。

たとえば、ブログで有名なヒコさんは、それまでの部署から営業へと配置を換えられ、すっかりブログの更新が少なくなった。あの加藤はいねさんも何があったのかブログはすっかり更新されない。

何を現状維持というかは人によるから、ヒコさんや加藤ハイネさんが、自身にとっての現状維持のためにブログ更新をやめたのだろうと推察する。彼らの生活に「現状維持」=最も大切なものを守ることがなされていることを期待する。

私も今はかように記事を書き飛ばしているが、いつ何があるかはわからない。

私にとって大切なものとは?

唐突にそんなことを問いかけたくなる。

 

ちなみに中島らもは同番組に出演して一曲歌ったのだが、八割方が「ピー音」になっていた。もちろんご存知「いいんだぜ」である。むろん、歌詞のほとんど放送禁止用語だったのである。