Nu blog

いつも考えていること

「目の見えない人は世界をどう見ているのか」

一番大切なことは「4本足の椅子から、一本足を抜くのではなく、元から3本足の椅子を想像すること」である。
視覚が奪われている状態に同情するのではなく、視覚がない状態が「通常」の場合の感覚を知ること。
トイレ内の地図を表す点字が正解なのか、テープの擦り切れたような不快な音でエスカレータの場所をお知らせするのが正解なのか、正解はこちらの同情や想像での環境作りにはなく、視覚のない人一人一人に聞いて最適解を導き出すより他ないわけだ。
障害者というは、社会の環境により障害が設けられてしまった人のことである。
いずれ歳をとれば、障害者になる可能性がある。その時「奪われた」感覚になるかもしれないし、実際奪われたというのが正しいかもしれないが、本書を読んでいると「ない」のが普通なんだよと受け入れられるかもしれないと思えた。