diary

いつも考えていること

夏の思い出(登山)

8月の終わりに燕岳に登った。

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登山は、昨年、白馬岳以来2回目だ。

白馬は雪渓もある難易度がそれなりの山でかなり心構えがあったのに対し、燕岳は初心者向けと評されることもあり、甘く見てかかったところがあって、特段の問題はなかったのだけれど、ちょっとその態度そのものを反省している。


燕岳は登り五時間弱、下り三時間ちょっと、という実にのんびりした登山だった。疲れもあんまりなくて、物足りないくらいだった。

なんか、この物足りない、みたいな感じ、甘く見た感じが、なんとなく次の山登りの時、怪我とか事故につながるんじゃないかと不安で仕方がない。

帰ってから、遭難の記事を読みまくったりした。

山に登るって怖い。

子ども連れてなんて、すごい。

もっとしっかり体力付けて、もっと真面目に、末永い趣味として、登山したい。


今回、日没、星空、日の出、すべて美しく見られて、それは本当に嬉しかった。うおおお!と声を出した。美しさ、時間の流れ、地球にいるということ、そんなことを思った。

 

母方の祖父は、山登りが好きだったらしい。

教師だった祖父は、夏休みになると、教師仲間と家族ぐるみで山に登った、と生前母は言っていた。母もその影響で、山登りが好きだったようだ。

しかし、父と母で登山をした、という話はなく、ぼくも兄も家族で登山の経験がない。

結婚後、父の影響というか、なんというか、我が家に登山の文化はなかった。

 

ぼくからすると父は出不精だ。

いや、そんなことない、と本人や周囲は言いそうだけれど、父の休日の多くはゴルフなのである。それ以外のことでは出かけない、というその閉鎖性をぼくは出不精と思う。

街に買い物に出かけるのは人が多くて面倒、映画も美術も興味なし、旅行は疲れるしお金もかかる、というタイプ。

 

まあ、分からなくもない。

10代の頃のぼくは本当に出不精で、外に出るのが億劫でずっと家にいた。半ひきこもりである。

高校入学と同時にラグビーを止めてしまうと、本当に運動なんて何もしなくなってしまった。太らなかったのは、体質と、そもそもあまり食べなかったからだろう。よかった。

 

登山なんて、ちっとも考えたことがなかった。

就職して、同期のO君の趣味が登山だと言うので、去年ねだって連れて行ってもらったわけである。

20代以降、外に出るのも楽しいと気づいてから、そして就職してからはなおさら、ぼくは、割と行動的になっていた。

街に買い物に出たり、美術館に行ったり、ライブとか行ったりしたこともある(行動的のレベルが低すぎる・・・)。

とはいえ、人混みは苦手なので、もっぱら午前中の早めに出て、なるべく夕方には帰るような、臆病な外出である(大抵9時過ぎには家を出て、午前中は東京でも比較的人がいないので、快適な買い物や鑑賞ができる。はっきり言って3時くらいになったら疲れていて、できたら4時までには家に帰っておきたい人)。

 

ちょっとは行動的になったぼくだが、やってみたいと言った癖にいざ計画が進むと登山が怖くて仕方なくなってしまった。

そもそも10年以上運動らしい運動をしていない。

夏季限定、週末だけランニングをし始めたが、そんなもんで大丈夫か不安でしかなかった。河原の土手の坂を何往復もして、上ったり下ったりするイメージをつけてみたりした。

ちなみに、眩しかったり、暑かったりするのが嫌いなので、早朝か夕方に走る(わがまま)。

しかも痩せてしまった。

もともと57キロくらいだったのが夏バテも含めて54キロになってしまった。

雨具やなんやで五キロちょっとある荷物を担げるだろうか、不安が倍増した。

走って帰ってくると、とにかく疲れている。

不安だ、不安だ。

 

で、白馬に登った時、雪渓はめちゃくちゃしんどいし、その後に続く岩場も果てしないし、帰りの岩場も呪いたくなるくらい激しいし、雨降ってくるし、3回くらい死ぬのを覚悟した。

ちなみに雪渓を二時間弱くらい、岩場も二時間くらい? いや、もっとあった。下りの岩場も二時間以上あったし、少なくとも二日間で計十時間以上歩いた。膝ががくがくになった。

O君は「こんなしんどかったっけ」と過去の記憶とちょっと違うみたいなこと言っていた。

帰宅後、岩場がずっと続いて終わらない夢を見た。正直、それが一番怖かった。

 

まあ、しかしお花は綺麗だし、空気もおいしいし、なによりそのどっと来る疲れがなんだか心地よかった。

途中で食べた塩分を取るタブレット菓子みたいなのが驚くくらいおいしかったのも思い出だ。

 

こうやって登山って楽しいなあ、と思うのは、直截連れて行ってもらったわけではないけれど、母が祖父との思い出を楽しかったと語っていたことが、どこかで影響しているのだろうなと思う。

ぼくは祖父とそれほど親しく交わったわけではないのに、本好きや相撲好きも、登山や外国への興味や、趣味嗜好が似通ってきた、と思う。タバコとお酒は止しておくけど。

みんな、生きていたら、なあ。なんて思う夏。


今年はプールも行ったし、浴衣で花火も見たし、アイスも食べた。満喫した。

8月の終わりを待たず、もうすっかり秋だ・・・。